伝統
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2024/04/26
INTERVIEW
へんみ櫛店
伝承と創造のはざまで
変わらないものづくりと変わるものづくり木曽地方に300年近い歴史を持つ「お六櫛」と呼ばれる木の櫛がある。我々現代人の生活に於いて木櫛はいつしか“必需品”と呼ばれるには遠くなってしまったが、「オノオレカンバ」の木を鋸で挽きゆっくりじっくりと作られる「お六櫛」は、心地良さや使う喜びから今再び新しいものとして少しずつ認知が広まり、若い女性を中心にその魅力に触れる方が増えている。「へんみ櫛店」逸見英隆(へんみひでたか)さんはそんな「お六櫛」の最年少となる作り手であり、櫛づくりの未来に静かに取り組む探求者だ。伝承と創造の間で逸見さんの心の内に燃える熱情を知るため、ゆっくりとその言葉に耳を澄ます機会を頂いた。
◉旅人インタビュー・文=大久保修子(Gallery sen) 写真=河谷俊輔
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2023/07/28
INTERVIEW
米澤ほうき工房
松本箒は
最新家電松本箒の歴史は古い。明治初期から農家の副業として始まり、最盛期には120〜130戸の農家が作っていたという。しかし、電気掃除機の誕生によって、箒を使う家庭は一気に減っていき、今では松本箒を生産しているのは、米澤ほうき工房だけだという。そのことを知って、米澤資修(よねざわもとなお)さんを訪ねてみたくなったのは、たった一人で伝統文化を受け継ぎ、守ろうとしている職人とはどんな人なのか言葉を交わしてみたくなったからだ。ところが、会ってすぐに米澤さんの口から発せられた言葉は、こちらの安直なイメージを驚くほど気持ちよく裏切ってくれるものだった。
◉旅人インタビュー・文=小倉 崇 写真=木吉
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